車で行く四国遍路

2日目(4/3月曜)

朝はけっこう寒い。下にセーターを着込む。

線香とローソク、賽銭用を山谷袋に補充して出発。昨日と違って、だいぶ落ち着いている。

11番金剛山 一乗院 藤井寺ふじいでら臨済宗妙心寺派(薬師如来)
徳島県吉野川市鴨島町飯尾1525
到着時刻: 7:55
走行距離: 415km
出発時刻: 8:15

藤井寺は山の突き当たりの麓にある。細い道は続いているが車はここで行き止まり。昨日の切幡寺からここまで普通に走ったら12kmだから、昨晩のうちに30kmも余分に走ったことになる。

駐車場にはもう数台の車が止まっている。ゆっくり参拝の支度をしているお遍路さんやお寺に向って歩いている遍路さんが見える。

山門

朝一番、すがすがしい気持ちでお参りできた。

本堂、大師堂

ここから12番焼山寺への道は、昔ながらの細くて険しい遍路道ということで、予定通り、順序を変えて17番井戸寺所へ向かう。その後は逆打ちして12番まで戻り、18番へ進むというルートだ。

17番瑠璃山 真福院 井戸寺いどじ真言宗善通寺派(七仏薬師如来)
徳島県徳島市国府町井戸北屋敷80-1
到着時刻: 8:48
走行距離: 431km
出発時刻: 9:15
山門

井戸寺の名前は、弘法大師がここに霊場を開創しようと訪れたときに、この辺りの水が濁り困っていることを知って自ら錫杖で井戸を掘ったところ清水が湧き出した、という逸話からそう呼ばれるようになった。

その井戸は山門をくぐって左側、納経所の脇の祠の中にある。

「井戸の中を覗き込んで、自分の姿が映れば無病息災、映らなければ3年以内の厄災に注意せよ」と言い伝えがあるが、要らぬ心配をしたくないから私は見ない。

本堂、大師堂

16番光耀山 千手院 観音寺かんおんじ高野山真言宗(千手観世音菩薩)
徳島県徳島市国府町観音寺49-2
到着時刻: 9:25
走行距離: 436km
出発時刻: 9:45

細い道沿いに住宅が並ぶ中にある。山門は道に面し、その脇に小さな駐車場がある。道をはさんで向いにも同じくらいの小さな駐車場がある。山門横の駐車場の奥には、以前は民家であったような平屋の納経所がある。境内は広くない。

山門
本堂、大師堂

千手観世音菩薩
体から無数の腕が伸びているから一目で千手観音と分る。掌には眼があると言われ、その眼と手で救いを求める衆生を漏らさず救済しようとする。
ご利益は災難、延命、病気治癒など幅広く、また難産や夫婦円満、恋愛成就にも功徳があるとされる

15番薬王山 金色院 國分寺こくぶんじ 曹洞宗(薬師如来)
徳島県徳島市国府町矢野718-1
到着時刻: 9:50
走行距離: 442km
出発時刻: 判定

山門の前まで来て、『駐車は坂東商店を利用』の看板を見て引き返す。

200mほど戻り、坂東商店の中にいたお婆さんにお願いすると「ここはバス用の駐車場で、乗用車は境内に駐車できる」という。

また戻るのも面倒に思い、そのまま置かせてもらった。

鐘楼
本堂

本堂はカバーが掛けられ、工事中。
隣の、以前は大師堂であったと思われるお堂の前で読経する。

大師堂

大師堂は新しい。

14番盛寿山 延命院 常楽寺じょうらくじ高野山真言宗(弥勒菩薩)
徳島県徳島市国府町延命606
到着時刻: 10:53
走行距離: 444km
出発時刻: 11:22

常楽寺への道は分かりづらかった。お寺へ分岐する所も迷ったが、案内板に従って急な坂を上ったら、そこはお寺の裏の駐車場。建物をまっわって覗くと、境内を通して反対側に門が見える。その門へ行く道が、また分からない。

しかたなく、境内を横切って石門まで行き、門をいったん出て入り直す。

石柱門、門の付近から境内を眺める(境内の向こうに駐車場がある)

境内一面に大きな岩がむき出しになっている不思議な風景だ。道の区別もなく、まるで海岸の岩場を歩いているようだ。先を読みながら行かないと、また戻って別の道を探すなんてことも...

本堂、大師堂

常楽寺の本尊は弥勒菩薩。お寺の伝によると「弘法大師がこの地で修行していた時、姿を変えて現れた弥勒菩薩をそれと悟り、その姿を霊木に刻んで本尊とし、56億余の後、弥勒菩薩とともに戻り、必ず、私が歩んだ跡を訪ねると言い残した」とある。

弥勒菩薩
今は兜率天とそつてんという「天上」の世界に住み、この世が消滅するといわれる釈迦入滅から56億7千万年後に仏となって現れ、釈迦の教えにも救われなかった衆生を救済する。

立っている姿もあるが、多くは腰かけて右足を左膝に乗せ、右手をそっと頬に当てている(半跏思惟像はんかしいぞう)。将来どのようにして人々を救おうか考えている姿を表している。

13番大栗山 花蔵院 大日寺だいにちじ真言宗大覚寺派(十一面観世音菩薩)
徳島県徳島市一宮町西丁263
到着時刻: 11:32
走行距離: 447km
出発時刻: 11:56

道の両側に家が込み合ってきたと思っているうちに山門に到着。向かいは阿波国一宮神社。駐車場は50mほど先にある。

山門、向いの阿波国一宮神社
本堂、大師堂

十一面観世音菩薩
聖観音菩薩の変化身で、六観音の1つ。災難を除き、病気治癒、財福授与、勝利を得るなどの現世利益と延命、地獄に落ちず極楽浄土に行けるなどの様々な利益がある。

頭上に10面または11面の顔を配し、四方八方、天地の衆生を見守る。その面は、向きによって優しい顔、厳しい顔、怒る顔、笑う顔、悟った表情をしている。

▼▼▼

12:00お昼の休憩
お昼時。大日寺から1kmも行かないうちにコンビニがあったので、お弁当を買って食べる。駐車場の横からこんな橋が ...

鮎喰川あくいがわにかかる潜水橋

増水した時に敢えて水に浸かるように造ってある。流木が引っかからないように欄干も取り付けてない。

沈下橋ともいうが、このあたりでは潜水橋と言う。

あるじのいない家の跡に桜がいっぱい!    神山町阿野臼嶽付近を西へ走る
神山かみやま案山子かかし

町の人達が掃除しているように見えるが、案山子だった。一瞬通り過ぎて何かおかしいと思い、戻って確かめてみた。よくできています。

この神山町では、ボランティアの人達がこんな物語の一コマのような案山子たちを手作りして、町のあちこちに置いて訪れる人々を楽しませてくれているということです。

12番摩廬山 正寿院 焼山寺しょうさんじ高野山真言宗(虚空蔵菩薩)
徳島県名西郡神山町下分字中318
到着時刻: 13:45
走行距離: 475km
出発時刻: 14:55

焼山寺は標高700mの、四国霊場のなかでも3番目に高いところにある。歩き遍路では、11番 藤井寺からこの焼山寺まで約43km、標高差650mの山道を歩くことになる。その険しさから「遍路ころがし」と呼ばれる道である。

難所  歩き遍路の六難所
12番札所 焼山寺
20番札所 鶴林寺
21番札所 太龍寺
27番札所 神峯寺
60番札所 横峰寺
66番札所 雲辺寺

昔から歩いて巡る人達の間で難所と評判になった道です。(車での難所はこちら...)

車なので危険な道を避け、今回は11番から17番、17番から逆打ちで13番へ、そしてこの麓まで来た。麓から上る道は、舗装されているものの細く曲がりくねって険しく、特に最後の4~5kmは車1台通るのがやっとという道が続く。

駐車場へは『焼山寺はこちら』の案内板を通り過ぎ、更に500mほど行く。

雪!!

なんと、駐車場の片隅に雪が積まれていた。気温は13℃。日陰ということもあり、ずいぶん寒い。セーターを着込んで焼山寺に向う。

さっき通り過ぎた案内板まで戻り、そこから右へ曲がり、山の斜面に付けられた細い静かな道を同じぐらい歩く。

境内へ続く道       仁王門

仁王門から先は道が広がり、砂利石も敷かれてきれいに手入れされている。

2つ目の石段を上がると、もう山の斜面がすぐそこまで迫っている。その山を背に、わずかにできた平らな土地の上に4つの建物が一列に並んでいる。正面に本堂、その右に大師堂が建っている。

お大師像、鐘楼堂

大師堂と向き合うように鐘楼堂がある。ここで初めて鐘をついてみた。

ゴ~~~ン(素晴らしい響き!)

だんだん小さくなっていく余韻を聞きながら下に広がる緑の山々を眺めていると、鐘の音がその山々にしみ込んでいくような気がする。

この鐘の由来が書かれている。それによると、松平(蜂須賀)阿波守忠英ただてる公が1649年に焼山寺へ寄進したもので、大変響きがよいと評判になり、後年、市内の某寺から取り替えの申し出があったとか。また、大東亜戦争の折、金属供出の命が下されたことも。いずれも幸運に恵まれ、そのまま寺に残されたという。今、その鐘は大切に保存され、撞いたのは二代目の鐘だとのこと。

本堂、大師堂

虚空蔵こくうぞう菩薩
広大無辺の智恵と慈悲が収まっている菩薩で、人々の願いを叶えるために知恵や記憶力、知識を分け与えてくれると言われる。

密教で曼荼羅の絵姿として描かれたのが始まりで、宝冠を冠り、左手に宝珠の載った蓮華を持ち、右手に剣か払子ほっすを持つ優しい表情をした像である。

18番母養山 宝樹院 恩山寺おんざんじ高野山真言宗(薬師如来)
徳島県小松島市田野町字恩山寺谷40
到着時刻: 15:58
走行距離: 517km
出発時刻: 16:21

山門は遍路道のちょっと手前にある。車は別の道を通って境内の前まで来るので、山門は見えない。

大師堂は15段ほどの石段を上がって左に見える。本堂は、そこをまっすぐ行って更に40段ほど上がった所にある。

本堂、大師堂

19番橋池山 摩尼院 立江寺たつえじ高野山真言宗(延命地蔵菩薩)
徳島県小松島市立江町若松13
到着時刻: 16:33
走行距離: 522km
出発時刻: 17:00

久しぶりに街中にあり、時間的にももう打ち止めとあってほっとした気分になる。境内にはまだ大勢参拝客が居て、団体だろう参拝者たちの賑やかに話声が聞こえる。

仁王門、金剛力士(仁王)像
本堂、大師堂
多宝塔、お庭

納経所に入ると、先ほどの団体客が記帳の順番を待つ間、記念品を物色しながら相変わらずワイワイやっている。台湾人かな?

▼▼▼

さて、午後5時を過ぎ。これで打ち止めとなるので、お昼に予約したホテルをナビにセットした。が、なんと明日の鶴林寺から遠ざかる方向へ16kmも...

本日の宿泊
ビジネスホテル 港 (徳島市南末広町)
チェックイン料金走行距離
17:305,000円538km

普段着に着替え、夕食に出かけた。ぶらぶら10分ほど歩き、まだ新しいしゃれたデザインの建物と『3周年記念メニュー』の看板にひかれて「うまいんじょ処・魚や」に入った。

カウンター席に座り、看板にあった特別メニューのお刺身盛り合わせを注文。普通なら2,000円はすると思われるボリュームの盛り合わせが出てきた。これが1,000円。しかも、さすがに徳島だけあって新鮮でおいしい。それから ”売り切れ御免”のマグロの兜焼きも注文。これもおいしかった。

食べ慣れない壬生菜みぶなが出てきて、カウンターの中の若い料理人と少し野菜の話をした。大将が言うには、前は徳島の山の方で採れた野菜は全体に味が濃く、特にゴボウには強い苦味があって食べにくかった。最近は薄味に改良? され、食べやすくなった。

HOME
Copyright© 2017- アンビレの日々